解題 |
- 本目録は、諏訪郡平野村(岡谷市)山太商店鉱業部に在職した山師小口理三郎氏の関係資料である。本資料は、理三郎氏の息子の連三氏が保管していたもので、その娘(四女)にあたる和泉ふみ子氏から県立長野図書館へ寄贈された。その後、県立長野図書館から当館へ移管されたものが硫黄鉱山関係資料(G22-1)及び北米移民関係(G22-2)となる。標本献上通知書ほか(G22-3)は、和泉氏から連三氏旧蔵の追加資料として当館へ寄贈された。
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硫黄鉱山関係資料(G22-1)は、大型封筒に一括して収められていた。外袋には「高瀬川硫黄区 重要書類 前田式硫黄製錬要案」(大正7年2月22日附行政提出)と表記され、内袋には「日本北アルプス 硫黄山書類 山太商店鉱業部」(貼付に「硫黄山調査並必要書 大正9年10月覚」)と記される。その中身は、北安曇郡平村他硫黄鉱山に関する目論見書、硫黄鉱試掘鉱区図等一式。他書簡類。山師であった理三郎氏の自宅には、硫黄鉱石や雲母鉄鉱石などの収集物が在ったというが、現在は所在不明。北米移民関係(G22-2)は、明治末期に北米へ移住した手続きに関係する資料にあたる。諏訪郡平野村(岡谷市)に居住した小口理三郎氏の長男清一氏(明治21年7月26日生)が、明治末に北米へ移民した折の関連資料一式。写書きが多い。明治末期の居住証明願・身体検査書・履歴書等は、北米移住に関する書類。他は大正7年までの徴兵猶予願等の書類がある。小口清一氏が北米へ移住後も、父理三郎が徴兵猶予願等を提出しており、その写を控えたと思われる。清一は、和泉ふみ子氏の叔父に当たる。標本献上通知書ほか(G22-3)は、小口理三郎氏が鉱物標本を、皇室に献上した折の通知書類に、信飛新聞第二号(明治6年1月)が含まれる。
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本資料の登録番号(請求記号)は以下のとおり。 小口理三郎資料番号:G-22 資料番号:1-1
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