諏訪郡高部村大工藤森家文書

詳細情報
資料No 諏訪〔3〕/3-17
地域 諏訪
古文書
 本目録に収録した文書は、2010(平成22)年に上條信彦氏より寄託を受けた収集史資料群のうちの一部で、全175点である。
 本文書群の特徴は、諏訪郡高部村(茅野市高部)出身の宮大工藤森氏に関する建築下図および、差図、雛形が大量に残っている。ほとんどが無年号で無記名であるが、1846(弘化3)年に龍澤山碩水寺(筑北村)楼門の設計図面が残っており、署名は藤森藤五郎政因である。
 宮大工藤森氏初代は広八包近は1770(明和7)年に高部村に生まれた。神宮寺村上社宮大工原五郎左衛門親貞に師事した。主な作例は無極寺本堂(松本市和田)がある。また上社布橋と四脚門も初代の作例である。本文書で碩水寺楼門を制作した政因はこの2代目にあたる。
 藤森氏は社寺建築において山梨・三河方面に大きな足跡を残している。この史料群はその技術をうかがうためのものとして重要であるが、断簡が多く、今後さらなる検討が必要だろう。
歴史館ブログ参照
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