安曇郡左右村文書

詳細情報
資料No 安筑〔5〕/5-26
目録巻数 11
地域 安筑
古文書  長野県立歴史館が平成19年(2007)に購入した史料である。2,787点のうち判明する年代は慶安3年(1650)から大正13年(1924年)まで及び、近世から近代にわたる文書群である。
 本史料は、左右村(現長野市信州新町)の村方文書である。左右村は松本藩領で大町組に属しており、村の中央を通る街道によって西は大町に至り、東は新町に通じていた。村高は「元禄郷帳」で36石余、「天保郷帳」で104石余であった。
 近世後期以降の大北地区の村政をうかがうことができる文書群で、主な文書には大きく庄屋文書、産業関係文書、犀川通船関係文書、近代文書などがある。
 庄屋文書には、松本藩の郡所からの達しや大町組の大庄屋(西澤氏・栗林氏)の達しを含め、年貢割付状(100通以上)、御用書留、御用麻、御用捨籾割賦帳など天明年間以降の村政運営の文書がよく残っている。村送り状の数も多い。享和年間から文化初年にかけて西澤家が隣村の舟場村(現大町市八坂)や槍場新田の越庄屋を勤めていた関係で、当該時期の両村の村方文書もある。また左右村は、松本藩領と松代藩領の境界に位置していたため、松本藩の「境廻」関係の文書もある。組は違うが本館所蔵の「大町市清水家文書」などと合わせ、19世紀前半の松本藩の地方支配の実態を示すものとして、貴重な史料といえよう。
 産業関係文書としては、大北地域の特産物であった麻に関係する文書が残されている。西澤家は麻の流通にも関わっており、麻流通関係の文書も残っている。
犀川通船関係文書としては、願書などの写しなどがある。
 近代文書には学校建設関係、松本裁判所関係、公文書破棄被告事件関係、明治40年代の選挙違反に関するものなどがある。
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