筑摩郡堅石村文書(名主文書)

詳細情報
資料No 安筑〔5〕/5-6
目録巻数 14
地域 安筑
古文書

本目録に収録した筑摩郡堅石村文書は、長野県立歴史館が平成7年(1995)に購入した資料である。
堅石村は、奈良井川の右岸(東岸)段丘上に位置し、その中心部は奈良井川と篠ノ井線の間に広がる村である。村の中心部を北国脇往還が南北に走り、すぐ南には郷原宿がある。もともとは奈良井川の西岸にあったものが、慶長年間に往還の整備にともなって現在地に移転したと伝えられる。広い平坦面を有する地形条件から、比較的耕地化しやすい地域である。現在は、塩尻市に属している。
江戸時代を通じて松本領だが、享保10年(1725)までは塩尻組、以後は高出組に属した。
村高をみると、慶安検地では336石余で、田方が八割以上を占める。これは、広い平坦面を水田化した結果であろう。「天保郷帳」の村高は406石余である。
本文書は、堅石村の村役人の家に伝来してきたものと考えられるが、史料点数が少なく詳細は明らかでない。年代は寛永元年(1624)から明治45年(1912)におよぶ。文書の内容は、村政関連と貸借・質入れに関するものが主だが、用水の争い(水論)や、その管理に関わるものが4点ほどみられる。これは、広い平坦地はあるものの、段丘上で用水を確保することが重要であった堅石村の営農の様子を物語る史料と言える。

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