伊那郡中殿島文書(中殿島村名主文書)

詳細情報
資料No 伊那〔4〕/4-8
目録巻数 7
地域 伊那
古文書

 本目録に収録した伊那郡中殿島村文書は、長野県立歴史館が平成9年(1997)に購入したものである。
 殿島(伊那市)は、天竜川の支流三峰川下流域に位置する村であった。戦国期には殿島郷としてみられる。近世を通じて高遠領であった。「天保郷帳」による村高は、3村合わせて1922石であった。宝永元年(1704)村内が3分されて上殿島・中殿島・下殿島の3村となる。慶応元年(1865)中殿島村から眼田村が分村した。明治維新後は、高遠県をへて筑摩県に属した。中殿島村は明治8年近隣の村と合併し東春近村となり、昭和29年伊那市の一部となった。
 本文書は、中殿島村の村役人家に伝来してきたものであると考えられ、年代は元禄9年(1697)から明治15年におよぶ。その内容は、免定、年貢通帳など貢租関係ものが多い。
 殿島村の北には三峰川、西には天竜川が流れており川に関わる文書も「川除」に関わるもの、「渡船」に関わるもの、「川殺生」(漁業)に関わるものなどがみられ、村の人びとの生活と川との関わりがわかる。安政年間以降隣村の田原村に関わる文書(免定・国役金・御普請など)がみられる。これは中殿島村庄屋が田原村庄屋の名主を兼ねていたため
である。田原村に関する文書は、「4-9 伊那郡田原村文書」も合わせて参照していただきたい。

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