下諏訪宿増沢家文書(東洋大学近世史ゼミ寄贈)

詳細情報
資料No 諏訪〔3〕/3-29
地域 諏訪
古文書

 本目録に収録した文書は、平成30年度に県立歴史館に寄贈された史料群である。
 本文書群は下諏訪宿友之町の商家増沢市右衛門(屋号 奈良屋)に関係する史料で、当館購入文書の「増沢家(奈良屋)文書」(3-18)ともともと一体だったものである。古書店でバラ売りされたものを学習用に購入した東洋大学近世史ゼミナール有志のご好意で寄贈いただいた。
 下諏訪宿友之町は江戸時代を通じて高島藩領である。郷高は天保年間に910石であった。友之町は1694(元禄7)年には下諏訪宿の加宿となり、下諏訪宿の伝馬役の三分の一を負担している。下諏訪宿門前町として繁栄していたことがうかがえる。
 文久年間の下諏訪宿町割図(『中山道信濃26宿』)によると、高野町から友之町の入り口で、宿の中央にある高札場の前に奈良屋があったことがわかる。現在は下諏訪町観光振興条例により「奈良屋」建物が歴史的建造物として保存されている。
 なお『長野県史』『下諏訪町誌』ではこの史料群は用いられていないことから、早い段階で流出した文書群だったことがうかがえる。
 友之町役人時代の熊三関係史料、品代などの支払額書上などの多くは友之町役人にあてられたもの、下諏訪社「代官所」「下社御用」等と記されており、下社代官家を勤めていたこともわかる。

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