室賀家資料

詳細情報
資料No 小県〔1〕/1-11
地域 小県
古文書

 本目録に収録した室賀家資料は、平成27(2015)年3月に京都府京都市の室賀艶子氏より寄贈を受けた資料群である。この資料群のうち文書は118点、近代写真資料は89点である。同家は中世村上氏の家臣で小県郡室賀郷を名字の地とする国衆を出自とすることから、一六世紀後半の室賀満俊やその実兄である屋代秀正あてに出された武田信玄・上杉景勝・徳川家康などの判物や朱印状といった戦国大名文書が30点余り含まれることが最大の特徴である。
 また近世旗本家として存続した室賀家の系図・親類書、縁戚の村上・屋代・雨宮氏といった系譜資料が含まれる。系譜作成にみる江戸時代の旗本家の家意識をうかがえる点は貴重でありこれはこの資料群の第2の特徴といえよう。
 第3の特徴は、江戸幕府15代将軍徳川慶喜の側近(御側御用取次)として活動する室賀甲斐守(正容・竹堂)関係の史料が多く含まれることである。松平慶永(春嶽)や山岡鉄太朗(鉄舟)からの書状も含まれている。
 第4の特徴は近代以降の室賀正容関係資料(裁判等)と、妻幸子あての書簡が多く含まれている点であろう。なかでも幸子の文芸活動(和歌)に関わる作品や書簡は、明治期の旧幕臣妻子層の交友関係がうかがい知れるもので興味深い。また90点近い写真資料には、旧主慶喜のほか明治から大正期における多くの家族写真を含んでおり、近代風俗資料としても貴重であるといえる。

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