歴史探究の夏!! ティーンズ古文書講座
8月2日(金曜日)・3日(土曜日)の午前中、ティーンズ古文書講座を開講しました。
当館文献史料課では、一般向けの古文書講座とは別に、歴史好きの青少年層“ティーンズ”を対象とした講座を、平成29年度(2017年)からスタートさせ、途中コロナ禍の中止期間を挟みつつも、夏休みや春休みの長期休業期間を利用して、ここ数年来開講しています。
「ティーンズ」といえば中高生を指すことが多いですが、今回は、下は小学5年生から上は大学3年生まで、幅広い層の方のご参加をいただきました。
1日目と2日目前半は、当館蔵の「大日本国中ふしぎくらべ」などをテキストに、現在使われていない仮名文字(変体仮名)を読んでいきました。
文字だけでなく、江戸時代の人々にとっては当たり前だった旧国名についても、「「信州」は信濃国だけど「阿州」※は?」など、皆さん悪戦苦闘しながらも、史料を読んでいきました。
※「阿州」=阿波国(あわのくに)、現在の徳島県。
2日目後半は、上杉景勝書状など戦国時代の書状の形態から、端を縦に割き帯状に巻いて封をし(切封)、印をつけた跡(墨引き)を観察し、書状の複製(カラープリント)を使って折り方・切封の仕方を体験するワークショップもはさみながら、2日間の講座を終えました。
2日間の午前中というわずかな時間なので、これですべての古文書を読めるようになるわけではありませんが、今回の講座が、参加されたティーンズの方々にとって、他者に話せる特別な経験として、自信ややりがいに繋がれば、と思います。
今後も、より多くの方に、当館講座に参加してもらい、信州の歴史に触れてもらえれば幸いです。(文献史料課 鈴木)