満員御礼!! 開館30周年記念 歴史館寄席
夏季企画展開催初日の令和6年(2024年)7月13日(土曜日)午後、当館開館30周年記念の落語独演会が開催されました。
演者は皆様ご存じ、立川流真打 立川談慶師匠。義仲ゆかりの旧丸子町(現上田市)ご出身ということもあり、義仲への愛をもって、今回の特別寄席の企画に臨んでくださいました。
最初の演目は「源平盛衰記」。かつて、7代目立川談志が若き頃人気を博した演目で、当世の話題を織り交ぜながら、その瞬間瞬間を切り取った話芸です。
今回ご自身にとって初蔵出しとして臨んでくださった談慶師匠も、コロナを枕に、その他いろいろな現代の時勢を切り取り、聴衆を笑いの世界に引き込みつつ、「こっちから見たらこう見えてるぜ」と、型にはまらない義仲の見方・見せ方も示してくださいました。
中入り後の演目は「柳田格之進」。映画『碁盤切り』の原作となった人情噺です。談慶師匠はこの映画にも、長屋の大家さん役で出演しており、話題としてもタイムリーな演目をご用意いただきました。
さらに、江戸時代が舞台の古典落語ということで、「源平盛衰記」で武家の始まりの時代の上流武士を、「柳田格之進」で武家の終わりの時代の下流武士を描く、という粋な趣向で、“上流”から“下流”までの武士の流れを清める「せいすい記」というオチまでついて、聴衆を魅了していました。
師匠の話芸に引き込まれ、あっという間の1時間半でした。
寄席終了後、企画展示室も大いに盛況で、「源平盛衰記」で語られた世界観や、文書が語る史実としての世界を、展示された屏風や文書から、多くの方にご観覧いただきました。
当館ミュージアムショップでは、図録はもちろん、企画展に関連して、談慶師匠の著作や義仲関連書籍を販売しております。お近くにおいでの際はぜひお買い求めください。(文献史料課 鈴木)