古文書愛好会 探訪会実施!!
10月14日(木曜日)に古文書愛好会の探訪会で、軽井沢・佐久方面へ行きました。昨年度は新型コロナウイルス感染拡大のために中止せざるを得ませんでしたが、今年度は感染防止に配慮しつつ実施し、参加者は23名でした。
まず、最初の目的地は軽井沢町にある熊野皇大神社です。熊野皇大神社は碓氷峠の頂上、標高約1200mにあり、古事記・日本書紀の伝承に登場する日本武尊が建立したと伝わる神社です。本宮社殿が長野県と群馬県のちょうど県境に建ち、1つの神社内に2つの宗教法人があるめずらしい神社です。紅葉も見られはじめており、見晴らし台からの眺めも素晴らしかったです。
次に向かったのは、追分宿郷土館です。郷土館では、企画展示を観覧させていただいた後に、特別に古文書を数点出していただきました。追分宿でも戦闘があり、「偽官軍」として処罰された赤報隊関係と大名が参勤交代などの際に利用した宿場の宿帳等の史料でした。古文書を前にすると、皆さんの目の色が変わり、真剣にのぞき込みながら話し合う姿が見られました。さすが古文書愛好会の皆さんです。
午後は愛好会で学習をしている「大井法華堂文書」に関わる佐久市岩村田の寺院等を参拝しました。大井法華堂は大井氏が鎌倉時代に開いた修験道場で、明治時代の神仏分離までこの地方最大の修験勢力を有し、西念寺、龍雲寺などの有力寺院と同格の扱いを受けました。
現在の大井法華堂跡地では、祠(ほこら)が残っており、役行者の像や不動明王像などを拝見させていただきました。また、岩村田藩や小諸藩の菩提寺だった西念寺でご住職にお話をうかがったり、武田信玄の庇護を受けた龍雲寺を見学させていただいたりして研修を深めました。
日帰りでしたが、久しぶりの旅でした。爽やかな秋晴れの中、仲間とふれあいつつ、歴史に気持ちよく浸ることができる一時となりました。(文献史料課 大森昭智)