夏季企画展「青少年義勇軍が見た満州-創られた大陸の夢」、ご来場ありがとうございました!

8月22日(日曜日)で夏季企画展「青少年義勇軍が見た満州-創られた大陸の夢」が閉会しました。

期間中にはコロナ禍にも関わらず、4858名もの多くのお客様にご来館いただき、展示を通して義勇軍や戦争、平和について考えていただくことができました。また、戦後76年経ちますが、県民の皆様の戦争や平和といったテーマへの関心の高さを改めて感じました。

お客様の中には青少年義勇軍、満蒙開拓団として満州へ渡ったという方にもご来館いただき、様々なお話をうかがうことができました。広大な土地を仲間と耕した経験、ノロ鹿やうさぎ狩りなどの思い出を懐かしそうにお話をされる方がいる一方で、悲惨な逃避行、大変だった引揚体験など当時を思い出して、涙を浮かべながら言葉を発するような方もいました。体験者の高齢化が進み、直接お話をお聞きする機会が減っている中で、貴重なお話を聞くことができ、大変ありがたかったです。コロナ禍の中、わざわざ足をお運びいただいた体験者の方からは「自分の体験をどうにか伝えたい」そして「戦争は絶対にしてはいけない」という強い気持ちを感じました。

直接の体験者の方でなくても、父親や兄などのご家族が義勇軍だったという方、父母が満蒙開拓団だったという方もたくさんご来館されて、お話をしていかれました。『長野県満州開拓史名簿編』でご家族のお名前を探したり、パネルから所属する中隊や開拓団の所在地を確認したりしている姿も多く見られました。また、小さなお子様連れのご家族や若い世代の方々も、じっくりと展示物と向き合い、当時の社会の空気を肌で感じていただいているようでした。義勇軍の歴史をどのように継承し、未来につなげていくかということも考えさせられる展示会でした。

展示を見ていただいたお客様の声をいくつか紹介させていただきます。

「この様な企画は非常に大切だと思う。体験者は次々にいなくなり戦争があった事さえよく知らない若者が増えていて、戦争がかっこいいものと思っている者さえいる。二度と繰り返さないためにずっと伝えていかなくてはいけない」(70代男性)

「展示品の一つ一つから戦争という国策に人々が巻き込まれていく恐ろしさが伝わってきた」(50代男性)

「たまたま入館したのですが、思いがけず見入ってしまった。子供がいるので親の立場でとても勉強になった。」(40代女性)

「15歳の私でも、今の子どもでも書きそうな文や着ることのできる服などを見ると思う所が多くありました。」(高校生 女子)

「写真を見てみんな笑っていたけど、本当はつらかったんじゃないかなあと思った。戦争は絶対したくない。」(小学生 女子)

本当に多くの皆様にご来館いただき感謝の気持ちでいっぱいです。今後も、過去の歴史に学び、県民の皆様とともによりよい未来について考えられるような展示をしていきたいと思います。ありがとうございました!

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