秋季企画展「戦国 小笠原三代」4 -開運を呼ぶ摩利支天(まりしてん)-
信濃小笠原氏のはじまりは南北朝時代、信濃守護となった小笠原貞宗といえます。とくに小笠原氏は飯田伊賀良荘に拠点を持ちました。ゆかりの寺院が開善寺です。開基は清拙正澄、中国の元出身の禅僧です。正澄の法統は大鑑派とよばれ、禅宗寺院の厳しい修行が特徴の一派を形成しています。この正澄が中国から渡海する際に、袈裟に包んでお運びし安置したのが摩利支天です。摩利支天は太陽の化身で、陽炎のごとく隠密・疾行する仏教の守護神です。したがって武士の信仰をあつめました。今回は開善寺の摩利支天(南北朝時代以降の作)を展示しています。7頭のイノシシに乗った姿をよくご鑑賞ください。
今回はオリジナルグッズとして、イノシシのおみくじを制作しました。摩利支天を運ぶ神の使いであるイノシシ。今年の干支でもあります。300円です。ぜひ開運・勝利のイノシシをお土産にいかがでしょうか。(村石正行)