秋季企画展「戦国 小笠原三代」2 -いよいよ開幕-

9月7日(土曜日)より開館25周年秋季企画展「戦国 小笠原三代」展が始まりました。展示作品数103点、国宝7点・重要文化財3点ほか県宝・市町村指定文化財も多く展示しています。北は山形県酒田市、南は九州唐津と、借用した先は全国に点在しています。それだけ小笠原氏の活動が全国に渡っていたことがうかがえます。今後随時名品をご紹介していきます。
なお、今回の企画展のナビゲーターは飯山の外様村出身・栗岩英治先生(1878年~1946年)です。1929年に信濃史料の刊行のための主任編纂委員に任命され、県内はおろか全国各地の史料を収集した御仁です。栗岩先生は長野県史は読み物中心ではなく、根本史料をまず網羅した史料集を刊行し、これをもとに正確な歴史叙述をすべき、という主張を県当局におこないました。その結果、『信濃史料』という全国地方史の金字塔と呼ばれる史料集が刊行される基礎となりました。今回展示する史料のなかにも、小笠原文書をはじめ栗岩先生によって調査されたものも何点もあります。いわば長野県の歴史研究の根っこにいるのが栗岩英治先生といえるでしょう。今回の企画展のナビにはうってつけです。お待ちしています。(村石正行)