河童だより11 中国の河童?「水虎」

 「河童」のことを「水虎(すいこ)」と呼ぶ場合もあります。本来の水虎は中国の川に生息する想像上の動物で、日本の河童とは違うものと『和漢三才図会』(1712年)には書かれています。「大きさは3、4歳の子どもほどで、全身が鯉のような鱗に覆われて固く、矢も刺さらない。膝に虎の爪のようなものがあり、水の上に出している。これに、子どもが悪戯をするとかむ」と紹介されています。子どものような大きさであったり、水中に生息していたり、河童の仲間と思われたのか、中国の文化への憧れからなのか、江戸の知識人は、河童のことを好んで水虎と呼んでいました。

歴史館ブログ

ページ先頭へ戻る