琉球切手 6月23日は沖縄「慰霊の日」

 太平洋戦争末期の沖縄戦は、一般住民を巻き込んだ地上戦で、10万人ちかい沖縄県民が戦死しました。1945年6月23日は、第32軍司令官牛島満中将が自決し日本軍の組織的な戦闘が終結した日です。そのため沖縄県は、戦没者の追悼と恒久平和を願って6月23日を「慰霊の日」と定めています。
 歴史館は、昨年「戦後70年企画 長野県民の1945」の特別展を実施しました。その展示を契機に、アジア・太平洋戦争に関連した資料が、寄贈されました。
 その中に、沖縄切手あるいは琉球切手と呼ばれる、1972年5月14日の本土復帰までのアメリカ統治下の沖縄で発行された切手があります。90枚ほどが寄贈され、現在整理中ですが、その中の一枚を紹介します。
 「オリンピック東京大会沖縄聖火リレー記念」の「3セント」の切手で、守礼門に五輪マークと聖火が描かれています。「円」ではなく「セント」が米国統治下であることを物語っています。1964年8月21日にギリシャのオリンピアで採火された聖火は、予定より遅れて9月7日に沖縄に到着しました。盛大な歓迎式典が行われ、リレーの沿道では日の丸が振られ、その光景はまるで日本に復帰したようであったといわれます。

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