御入峯日記
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御入峯供奉日記 40 御成、御本陳金*剛院庵主坊中也、 五日、快晴、辰之刻御出門、御歩行にて 本社始宮不残御拝、神楽あり、 夫ゟ町を少し御歩行、水*野 飛騨守殿追*手ゟ入、家中を 廻り、浦門より飛*鳥之社御拝、 夫ゟ海辺しはらく御遊覧、 本之通を御通り、新宮社之 右之方成就院へ御成、しはらく 御休、九ツ時還御、手前抔宿は 中村左兵衛与申者、則御役所に 成なり、酉之刻御本社へ御成、 御修法あり、御幕之うち *金剛院:新宮本願庵主ほんがんあんじゅ。本願庵主とは社堂の造営修理を行うため、浄財を募る勧進元の寺院。 *水野飛騨守:水野忠実ただざね。紀伊新宮藩(紀州藩附家老)第7代藩主。 *追手おうて:大手。城の表門。宮様なので藩主の屋敷へは正面の表門から入った模様。 *飛鳥之社:阿須賀神社:新宮市阿須賀蓬莱山の麓に鎮座する神社。この地には蓬莱山、飛鳥山を御神体とする信仰があり、また秦人徐福が薬草取りに来た地として、境内に徐福宮がある。

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