大井法華堂日記2022
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95 あとがき 「館蔵文書を読む会」は、長野県立歴史館古文書愛好会の会員のうち、希望者が参加して毎年活動しているグループです。近世の古文書に興味があり解読してみたいと思う方には打って付けの会であります。 県立歴史館に所蔵されている県内の厖大な文書の中から、江戸時代に執筆されたもので、ある程度まとまった文書を県立歴史館の先生に抽出していただき、それを四つの班で分担して解読しています。 歴史の勉強と云う次元を超えて、史料を通して生の歴史そのものに触れることができるのは大変魅力的で、また極めて知的な活動でもありましょう。 古文書解読の経験年数などは様々なメンバーの集まりでありますので、解読に際してはグループ内や班の中で互いに教え合いながら和気あいあいと楽しんで進めています。 本会の素晴らしいところは、単に古文書を読み解いただけで終わらせるのではなく、全員参加により解読筆写したものを後々まで形に残すべく、翻刻し冊子にまで作り上げることでもあります。先輩の方々の熱意あるご努力により平成十九年から毎年作成し令和元年まですでに十三冊を数えています。令和二年は新型コロナウイルスの感染拡大によって中断せざるを得ませんでしたが、令和三年は参加者の熱心な取組によりこのように作成することができました。 翻刻にあたっては、一部のメンバーにはパソコン処理と云う少なからぬご負担をお願い致しました。古文書翻刻特有の表記や、また文字や行の配列調整など相当のご苦労があったものと拝察致します。ご協力いただいた方にはここに改めて感謝申し上げます。 さて当面の課題としましては、より多くの方に参加いただくことと、パソコン操作による翻刻をしていただける人を増やすことであります。 今後とも「館蔵文書を読む会」が着実に且つ充実した活動を継続していくために、参加者が互いに協力し合い切磋琢磨し、みんなで楽しく運営していけるようにと願って止みません。 令和四年一月

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