大井法華堂日記2022

93/96

92 被下物有之へ共、 （候脱カ）是ハ御出勤之上差上可申与申来ル、 七日、割元ゟ書付ニ而申来ル、江戸芝青松寺御免 勧化三拾疋割合七拾五文、龍雲寺七十五文、 西念寺七拾四文、法華堂三十弐文、圓満 寺三十弐文、神主右申来ニ付、則七拾弐文遣ス、 十日、出勤御役所仲ノ口へ御酒肴被下候御礼罷 出候処、暫御控へ被成候与挨拶有之、御案内有之、 225 御玄関ゟ上ル、御用人田中小十郎殿・淈川源右 衛門殿挨拶ニは旧冬御勝手向御難渋故、御趣 意替ニ付用金御頼被成候処、早速之御出情 （精） ニ而御満足被遊候、依之麁末之品ニ候得共、此品 被下候与被申候、但南岳之画鼠ニ升之横もの 壱幅并三ツ組盃・宝舟巻絵也、右之品被下 候ニ付、御用人・御郡代宅へ礼ニ廻ル、 五月十五日、 殿様御祈祷御札守差出ス、 同十六日、升場水番小屋小田井・前田原両村ゟ 大勢罷出、打こハし候由、水不速ニ（足）付岩村田惣百 性割（姓）元迄不残罷出、見分相願候ニ付、御役所へ 御見分相願候ハ、後閑又衛殿旧来之訳御存ニも候間、 右御仁之御見分相願候処、御取用無之由ニ而 十七日朝、惣百性不（姓）残江戸表迄願出候与申事ニ而、 軽井沢宿迄罷出候ニ付、四ケ寺内相談致、一村大変 之事故、銘々自身ニ罷越乍見舞引留メ可申及 226 内談、十八日早朝龍雲寺・西念寺・法華堂・圓満 寺一同軽井沢迄参承候処、百人余も坂本宿迄参り 候由、追分・沓懸・軽井沢并峠御師差留候ニ付、十八日 八ツ時不残軽井沢へ帰り来ルニ付、岩村田町役人衆并 惣百性旅（姓）宿へ一寸見舞、殊之外取込、夕方ニ相成候間、 止宿いたす、翌日見舞之品分限ニ応し遣ス、五町惣 百性へ（姓）金弐百疋ツヽ龍雲寺・西念寺、金五百疋法華 堂、百疋圓満寺銘々認、五町惣代ヲ以遣ス、御影御役 所ゟも小出藹七郎殿出張利解（理）被仰下御留被下 候ニ付、惣百性引（姓）取ニ相成、夜明ニ不残引取申候、右 ニ付、四ケ寺一同ニ而御影御役人へ御礼申述、追分・沓懸・ 軽井沢役人衆も出張故挨拶いたし、十九日昼過帰ル、 廿一日、町役人衆へ生酒弐升・菓子折四ケ寺連名ニ而見舞遣ス、」 尤割元宅へ一同ニ参り申述ル、 廿七日、田植付兼候ニ付御見分有之、御郡代青木 良右衛門殿・御代官高木貞五郎殿・御徒士目附 227 小泉又四郎殿出役、并町役人衆不残五町惣代 弐拾五人罷出候由ニ付、又々龍雲寺・西念寺・法華 堂相談致シ、見分相済帰宅之上、町役人衆へ割元 迄酒五升、龍雲寺・西念寺寄合ニ而遣シ、酒五升・差