大井法華堂日記2022

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71 宝性院不埒之義甚以恐入候義、私共幾重ニも 御詫仕度存候間、一両日御日延御願申候趣申候ニ付承置、 十一日、法教院・長賢寺参、宝性院江被仰渡候趣、 御免被下候様幾重ニも私共御詫申上度旨申候得共、 不軽義ニ付難相済趣申聞、 168 十三日、前田原村組頭権兵衛参、役元一同私 ゟ宜敷宝性院御詫申上候間、一重ニ御憐愍ヲ 以御聞済被下候様申之、并小田井宿組頭甚右衛門・ 法教院・長賢寺も参申候者、当人義も悔先非以 後妙法可仕旨誠存付候間、幾重ニも御免被下候 様精々詫有之候ニ付、御役元与申小田井御役人 并法教院・長賢寺達而詫有之候ニ付、早速承 届可差免旨挨拶致ス、甚右衛門ハ隣村并旦中之 故ニ而詫ニ参候由、 十四日、宝性院召呼右之趣段々詫ニ付、以後之義 申渡書付取之、差免書付之趣左之通 差上申一札之事 一拙僧義、修験道不似合行状有之候ニ付、蒙 御呵申訳無之奉恐入候、右ニ付 御補任御取上 修験職可被召放之処、法教院・長賢寺并小田井村 甚右衛門・前田原村権兵衛ヲ以御詫申上候へ共、修 169 験身分として右行状之義有之候而者京都江 対し不軽義ニ付、御聞請難被成候得とも、 右之面々達而御詫被申上候ニ付、御憐愍之上 御許容被成下難有仕合奉存候、然上者是迄 之通不行状不仕修験道如法第一ニ相守可 申候、若不如法之義有之候節ハ勿論、風説 ニ御聞被及候義有之候ハゝ、 御補任被召上修 験職御取放被遊候共、其節ニ至一言之御恨申 間敷候、依之一札差上申候、以上、 文化十四年丑霜月 宝性院 印 詫人 法教院 印 同断 長賢寺 印 御本寺様 十二月朔日、梨沢村泉珠院ゟ御触到来、 御入峯之節令不参候年行事・諸同行等 上京之義追々相達候上、猶又去ル戌年再 170 触差出候処、今以不応催促輩不少候、右之通 積年及懈怠候義者全其職方忘却之 体ニ候条甚以難相済候間、速ニ令入峯修行 候様可被取計候事、右之通、従森 御殿急 度被 仰出候条出情上（精）京可有之候、此上延 引ニ相成義ニ候ハゝ、其訳書付可差出旨御沙 汰ニ候、右之段可申達如斯候、已上、 丑二月 小嶋治部法橋 印 内藤兵部法橋 印