大井法華堂日記2022

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64 法華堂様 右書状御足軽持参拝見難有奉存候、後刻 御礼可申上候挨拶いたす、御役所仲ノ口迄参来ル、 六日、両寺御招ニ付御取持罷出候様被仰聞難有 奉存、御礼御請申上被入御念承知仕候与挨拶、 六日、九ツ時 御殿内玄関ゟ上り御使者之間 通而龍雲寺・西念寺居、次法華堂居、御家老・ 御用人・大目附被出挨拶、御玄関ノ間御奉行・ 御代官被詰、暫過御目見江先例之通、龍雲 寺・西念寺次ニ法華堂御用人倉持寛左衛門殿 披露、両寺御招ニ付法華堂、御取持罷出候与申 上 暫さゝハりも無目出度後程緩々あおふ 与御意有、又御使者之間へ下ル、夫ゟ御書院南 ノ方ニ龍雲寺・西念寺・法華堂并居、御茶多 149 葉粉盆御茶台ニ而銘々へ出ル、御昼御飯御料 理ニ而頂戴、御徒士壱人ツヽ御給仕ニ而銘々へ付至而 御丁寧之御儀、夫ゟ御居間ニおゐて 御拝領 御絵鏡表紙ハ錦折物金具ハ 葵ノ御紋、 至而結構之品之由、御床ニハ探幽筆墨絵之三幅 対御拝領之由拝見被仰付、御菓子銘々へ被下候、 又夫ゟ御書院ニ而御酒頂戴、御懸物探幽筆三幅 対御屏風、墨絵常信之筆八仙人之大幅 御懸物御拝領之由拝見仕、夫ゟ御酒宴北ノ方 御家老・御用人被居緩々頂戴、至而御丁寧之御馳 走頂戴、夜四ツ時帰ル、甚熟酔首尾好済、 七日、御家老始御家中御礼ニ廻ル、 十二月十五日、 殿様御祈祷御札守差出ス、 同十七日、御代官後閑元吾殿ゟ申来ル、 来廿一日、於 御殿内々御酒被下置候、内々之 事故私ゟ御案内申上候与口上申来ル、承知仕候 150 与申遣シ元吾宅へ参、来廿一日於 御殿内々 御酒被下置候由難有御請申上、元吾殿被申 聞候ハ、御内々之事故役人中并御奉行衆江 御請ニ御出ニハ不及候、御相客ハ金主三人ニ御座候、 御居間ニ而内々被下置候趣ニ御座候与被申聞候間、 御内々之事ニ候得共何哉献上物仕度趣相談仕、 廿一日、八ツ時元吾殿同道 御殿へ上ル、唐紙十五 枚献上、御居間ニおゐて御目見江御意被下御 家老・御用人も挨拶有、法華堂・並木甚右衛門・ 並木七左衛門・渡邊武左衛門并居御酒頂戴、 殿様眷の御意有、法華堂眷御相手申上御 興ニ入緩々頂戴、御酒宴最中四人江鬮被遊御出 法華堂一番ノ鬮取当り御紙入御三徳頂戴、 三徳の縁を以て三盃与御意有、又三盃頂戴、 熟酔仕甚右衛門御提たは粉入御きせるともに 頂戴、武左衛門・七左衛門上田縞壱反ツヽ頂戴、各