大井法華堂日記2022

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42 同十一月朔日、 殿様御守札御門札并京都 御本寺ゟ之護摩状添御役所へ差上ル、 同廿日、宗判改御役所へ出ル、追判也、 同廿五日、御足軽ヲ以使札到来、左之通 先般御入峯首尾好御修行被成候ニ付御 祈祷御札守被差上候、依之金弐百疋被下之候、以上、 十一月廿五日 法華堂様 後閑莎右衛門 同十二月五日、於御役所御奉行後閑莎右衛門殿 口上被申聞候ハ、先達而御入峯之砌御心付れ、重ひ 96 御祈祷被成、御札被差上候ニ付江戸表へ遣候処、 甚御満足被成候、依之何哉思召も有之候得共、御時節 柄ニ付御初尾弐百疋、御紋附御仏具料として 金三百疋被進候、此方ニ而御仕立可被進候得共、仏具 之事故御好ミも可有之候間、何ニ而も其御方ニ而御紋 御附御仕立可被成候与口上被申聞候ニ付、難有頂戴 仕御礼申上、御家老田能村半助殿并御在役方 礼ニ廻ル、五具足之仏具仕立ル、 同十五日、四節御祈祷御守札差上ル、 文化四年卯正月四日、殿様御家中并町方年始勤、 同十五日、例年之通御祈祷、利根川茂七殿・望月多作殿 麻上下ニ而出役并町役人衆来ル、 同二月十九日、出府 宮様関東御下向ニ付廿三日 江戸着、廿七日、御旅館芝天徳寺へ御機嫌伺ニ 上ル、五升入挽抜蕎麦献上并三坊官・御取次衆 両人へ挽抜ツヽ（ママ）進上、御目見被仰付旅宿被仰付候、 同廿七日、 殿様御機嫌伺候処、御幼君様ニ候間御居 間ニ而御目見被仰付候、鯛二枚上ル、御用人田中 97 儀兵衛殿披露、始而之御意有之、御使者之間ニ而御吸 物・御肴三種・御酒被下、薄茶・御菓子・御料理并ニ 目録弐百疋頂戴、御家老・御用人礼ニ廻ル、 御幼 君様故御居間之御目見御意被下候事、格別御した しき事ノ由、役人中被申聞一入難有事、 宮様・殿様御暇乞申上三月十日出立、岩村田 帰着、三月廿日、御家老始餞別受候方書状遣ス、 同五月九日、京都ゟ御触到来、左之通り 御入峯ニ付而者本山修験不残致上京、供奉并 修行等可相務筈之処ニ候故、数年以前ゟ其旨 被相触候処、当秋御室霞下不参之輩多分 有之御沙汰不宜候間、明後辰年迄ニ両峯之内 相兼御断旁追々上京、致修行候様御取計可被 成候、 一御室霞下年行事以下由緒有之諸 同行ニ至迄、御入峯御祝儀物未相納輩有之候 間、是又御取立被成、明年七月迄無遅滞御指 出可被成候事 寅十二月 右之趣当御室霞下一統江可申達旨従