大井法華堂日記2022

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39 三月七日 法華堂 印 稲垣貢殿 伊藤清太夫殿 同五月十五日、御祈祷御札守 御役所へ 差出ス、 同七月九日、郷中ゟ雨乞祈祷頼来ル、二夜三 日修行、十一日、夕方雨少々ふル、十二日、朝結願、 同十七日、御役所ゟ雨乞御祈祷被仰付、甚 88 之旱魃二夜三日相務候処、十九日、又少々ふる、 右故廿一日迄日延相務、結願之日少々ふる、 御役所ゟ御代官後閑元吾殿参詣、御初 尾百疋供物料として百疋被下之、御領分ゟ 茂百疋御初尾参ル、 同八月廿日、宗判改、 同九月十五日、 殿様四節御祈祷御札上ル、 同十一月十三日、御用人田中儀兵衛殿江都ゟ着、 同十五日、御役所ゟ御足軽使ニ而南京鱠皿十 人前箱入ニ而被下之、御用人并御在役御礼ニ廻ル、 同十二月十五日、四節御祈祷御札 御役所へ上ル、 文化三年正月四日、御役所始御家中并ニ 町方年始勤ル、 同十五日、 殿様御祈祷例年之通務、 同三月六日・七日、小諸御役所宗判改、 同三月廿四日、烏森快長院ゟ書状到来、 89 一筆致啓上候、追日暖和ニ相成候処、愈御安全 可被成御法務珍重奉存候、然者来ル七月中 御門主様御入峯被為在候旨、先達被 仰 出候ニ付諸国之御末派一統遂上京、供奉可 致修行事ニ候、然処当方年々物入打 続格外之入用難及自力、其上関東 御参向之義も、昨年 三宝院御門跡御下 向之御振合も有之、別而御花麗之趣ニ 相聞、甚以御府内供奉多分之入用相懸り 候事故、甚致難渋候、然上ニ江戸表去ル四 日之朝ゟ同五日夕方迄、大風大火ニ而諸屋敷 町々過半及類焼候、右ニ付而者上京ハ勿論 当時差当万事之手都合甚相違ニ相成、 然共上京供奉不致候而者御役寺与申一派之 外聞、旁以御苦労ニハ可有御座候得共、御銘々 金子百疋ツヽ預御助成度奉存候、誠稀之 90 御入峯与申、此度火災彼是無拠御助力 御頼申述度如斯御座候、恐惶謹言、 寅三月十四日 江戸 快長院 印 岩村田 法華堂様